COCシナリオ:水晶の色


シナリオ情報

分類:現代日本クローズド

プレイ時間:3時間程度(オフライン)

PL人数:1~4人程度

推奨技能:〈目星〉、〈地質学〉、〈精神分析〉、〈回避〉(〈物理学〉or〈化学〉)

PL難易度:高

KP難易度:やや高

ロストの可能性:有

備考:オリジナルの神話生物(一応ベースはあるので完全オリジナルではありませんが……)

テストプレイ:オフラインセッション、PL3人、プレイ時間2時間半


 あらすじ

探索者たちは「水晶洞窟ツアー」に参加することになる。しかし、ツアーの途中で突然の地震が起こる。

地下に落ちた探索者は出口がわからなくなってしまう。探索者たちは無事に洞窟から脱出することができるだろうか?


シナリオ背景

・洞窟に関して

  数百年前、宇宙より飛来した隕石の中に「宇宙からの色」が中にいた。しかし隕石の落下場所は発掘されていない鉱山であり、「宇宙からの色」が養分とした木々や動物があまり存在しなかった。仕方なく「宇宙からの色」はそこに存在した鉱物と融合し特殊な色を放つ水晶の形になることで存在を留めることに成功した。

 数年後水晶洞窟は採掘され、調査のためと入った人間を養分にし、ある程度POWが溜まったところで再び地下に身を隠した。

 

 「水晶洞窟の乙女」は洞窟内にある水晶そのものであり、それが人と接触しようと具現化したものである。美しく色鮮やかな服を身に纏っている。水晶洞窟は存在するために人間のPOWを吸い取る。「水晶洞窟の乙女」は洞窟からは出られない。「水晶洞窟の乙女」は基本的に人間を養分とするが、その時代の言葉を理解するためEDUが高い人物を捕え、一定期間洞窟内に住まわす。

 

 「水晶洞窟の怪物」は今までとらえた人間や迷い込んだ動物などの死体が「宇宙からの色」と「異次元の水晶」を介して融合した怪物である。そこには取り込んだ人間の怨念などの入り混じり、水晶の不気味な色と合わさり恐怖を生み出す姿をしている。

 

 地下に入った際に一時的に彩歌が消えるのは「水晶洞窟の怪物を出すの準備」である。同時に直ぐ出すことは現在の力では無理らしい。具現化の限界。

 

・調査隊について

 発見された水晶洞窟の先行調査に訪れていた朝霧教授と世路助手たち。研究一筋の朝霧に対し、世路はどうにか水晶洞窟を儲けに使えないかと思っていた。しかし、調査三日目で朝霧と一部の助手たちが行方不明となってしまう。朝霧は前々から研究に没頭するといなくなってしまう癖があり、一週間帰ってこないことなど良くあった。今回もそうだろうと思った世路はこれを機会と思い、水晶洞窟ツアーを企画した。

 実際には朝霧と助手たちは洞窟内で地震にあい、探索者同様地下に落ちていた。そして調査するうちに「水晶洞窟の怪物」と遭遇した。ほとんどの助手は直ぐに気が狂ったが、助手の一人の北条と朝霧は何とか正気を保つことに成功、怪物が入ってこない部屋を見つけ、バリケードを作り隠れていた。

 

 朝霧たちが落ちた場所はAにあたるが、探索者が訪れるまでの数週間で彼らが落ちた穴は塞がれている。


導入

探索者たちは水晶洞窟のツアーに参加することになった。

もしかしたらツアー参加募集に応募したのかもしれないし、街のくじ引きで大当たりしたのかもしれない。ツアー企画者の世路と知り合いで、参加することになったのかもしれない。

導入で世路と知り合い設定の探索者がいる場合、<アイデア>に成功することで世路が今、とある大学教授の助手をしていたことを思い出す。

 

・洞窟に関する事前情報

〈知識〉:最近その水晶洞窟を調査するチームが組まれ、調査中である。

〈地質学〉:ツアーが行われる土地に水晶の洞窟などはできるはずがない。

〈コンピュータ〉:ツアーが行われる土地で昔多数の人間が行方不明になったらしい。


ツアーへの集合 

探索者たちはツアーに参加し洞窟から最寄りの駅に集まる。駅は閑散としており、周りは畑と少しの民家がある田舎である。

そこには世路がおり、全員が集まると洞窟へと案内する。

世路に調査チームのことを尋ねると、今は奥で調査しており安全が確認された範囲のみを案内すると返す。

 

・最寄り駅で得られる情報

〈目星〉:この土地に関しての小冊子が駅の改札付近に置かれているのを見つける。

 

『小冊子』

 この村には、昔から不思議な言い伝えがあります。

 江戸時代、藩命で鉱山を調査した多くの人が神隠しにあったというものです。

 帰ってきた人は「まるで夢のようだった」と言ったそうです。


洞窟入り口

駅から1時間ほど車で走り、山道20分ほど歩いた場所にある。

入り口には水晶はなく、中はとても涼しい。

 

・洞窟入り口で得られる情報

〈アイディア〉:先ほどまで木が多く、山道だったにもかかわらず、洞窟の周辺には木が一本も生えていないことに気づく。

〈目星〉:洞窟入り口の地面がやや灰色になっている。 


洞窟(1F)

探索者たちは世路のガイドにより洞窟に入る。

入ってすぐは細く暗い道で、分かれ道もいくつかあったが、数分ほど歩くと明るく広い空間に出る。

そこには大小様々な水晶が視界いっぱいに広がっている。

奥の方にある地下水が溜まった池に反射し一面が幻想的な雰囲気となっている。

水晶に近づいて色をよく見ると、今までに見たことがない色であり、また光の反射なのか変色を繰り返しており不思議な感覚になり、0/1のSANチェック。

 

・1Fで得られる情報

〈目星〉:洞窟はここで行き止まりのように思える。

〈アイディア〉:通路は真っ暗に等しかったのに、どこから光を受けているのかという疑問を持つ。

〈地質学〉:水晶は初めて見る鉱物である。

〈オカルト〉:池の色から不吉なものを感じる。

 

・世路が土産と言って水晶の一部を取り、探索者に渡す。受け取るか受け取らないかは自由。

受け取って〈目星〉:水晶はから煙のようなものが見えた気がした。

受け取って〈オカルト〉:水晶の色から不吉なものを感じる。

 

 水晶の欠片はまるで光っているように見えるが、手で覆うと暗くなるので光っていないと分かる。

 

 世路が水晶について今わかっていることを説明しようとすると、洞窟の出入り口側から一人の女性が現れる。長い髪のアルビノの女性である。女性は迷い込んでしまったらしく、帰り道を知っている人はいないかと、問う。

 世路がそれに応対しようと歩き出すと突然地震が起こり、灰色の地面が崩れる。


 洞窟(B1F)

地下洞窟には水晶がある部屋以外はほぼ真っ暗である。暗い場所での〈目星〉はー10の補正がかかる。 

Aの場所(落ちた場所)

〈幸運の半分〉あるいは〈跳躍〉:成功の場合、1d4のダメージ。失敗した場合、1d6のダメージ。

また、突然のことに対して1/3のSANチェック。

 

 落ちた場所はまばらに水晶が存在している、小さな空間である。二つの道が見える。上を見上げると穴があり、そこから落ちたことがうかがえる。先ほどの女性が倒れており、世路の姿は見えない。女性は話しかけると意識を戻し、ここは何が起こったのかと尋ねてくる。女性は自らを彩歌と名乗る。苗字は尋ねられた時だけ色崎だと答える。

 

・Aの場所で得られる情報

〈目星〉: 上から水が落ちている。さっきいた場所の下あたりにいるようだ。

〈聞き耳〉:どこからか風の音が聞こえる。出口がどこかにあるはずだ。

〈地質学〉:今のところ天井が崩れることはないとわかる。

 

 彩歌は水晶を持つ探索者についていく。

 探索しようとすると通路の一つ側から世路の悲鳴が聞こえてくる。

〈聞き耳〉:世路の声が聞こえた方向はBの部屋側であるとわかる。

KP情報

※どちらかの通路に出ようとする際、水晶を持っていないものは〈幸運〉、持っているものは〈幸運の半分〉のロールを行い、失敗した場合POW10(能動)との対抗ロールを行う。

対抗に成功はSAN値を1減少、失敗はPOWを1、SAN値を2減少する。

(初回のみ、全探索者で行う)

 

これ以降、KPは同ロールを一定間隔をあけて行う。ただし、複数PLでセッションする場合、探索者の中で一番EDUが高い者は免除する。ロール発生条件は時間経過+彩歌と共に行動する探索者。

※経過する時間はKPの判断にまかせる。

POW対抗での失敗回数は脱出直前に使うため、数えること。

 

またPOWもしくはSANが0になった探索者は、砂となって消える。ロスト。


 Bの場所(世路が居る場所)

 水晶がたくさんある空間。

 入ると世路が倒れている。遠くから見ると肌が青白く見える。近づいてみると、世路の肌は白ではなく灰色であることが分かる。

 既に死んでいることは明白であり1/1d4のSANチェック。世路と友人の場合は2/1d6。

 

 世路を調べようとすると触れると、触れたところから世路は砂となりさらさらと消えていく。

 その様子を見た探索者は1/1d4のSANチェック。触った探索者は3/1d3+2のSANチェック。

 砂となり崩れた世路本人を調べることはできない。

 

・Bの場所で得られる情報

〈目星〉:世路の持ち物から手記らしきものを見つける。

 

『世路の手記』

水晶が見ている。俺らを捕えると言う。

教授が帰ってこなかったのはこれか。なんてことだ。

―その後は文字の体をなしていない


 Cの場所(教授たちが居る場所)

 A-D間の通路で〈目星〉に成功することで壁に違和感を持ち、壁の隙間からほのかに光が漏れていることに気づく。

 さらに〈アイディア〉で、壁は岩が積み重なったものだと気づく。

 STR13以上(合計値可。攻撃ダメージでも可)で岩を取ることができ、入ることができる。暗い部屋。

 

 探索者が入ると二人の男性が悲鳴をあげる。朝霧教授と北条助手である。

二人はひどく疲弊し、頬もこけている。声をかけると二人は相手が人間であると認識し、落ち着きを取り戻す。

 

・二人から得られる情報

・自分たちはこの洞窟を調査しているものである。

・調査三日目(ちょうど二週間ほど前)に謎の地震が起こり、自分たち含めて10人が地下に落ちた。

・外で待たせていた助手の世路と連絡が取れなくなったものの、幸い食糧はあったため、出口を探しつつ調査を続けていた。

・しかし二日ほど前におぞましい怪物と出会ってしまった。

・その怪物を見た自分たち以外は気が狂い、廃人となったり自殺してしまった。

・どうやら怪物は水晶がないところには行けないらしく、急いでこの部屋に駆け込み、バリケードを作った。それから二日間のことは覚えていないし、怪物のことも思い出したくないのか口にしない。

・Cの場所で得られる情報 

〈目星〉:古びた鍵を見つける。 

 

この部屋は水晶洞窟の怪物が入ってこられない部屋である。

彩歌は入ることはできるが、あまり行動せず、水晶を持つ探索者のそばにいる。

水晶を持つ探索者が居ない場合、通路で待っている。


Dの場所(廃人置き場)

水晶のある部屋。二人の人間と、大量の砂、三人の死体がある。

おびただしい血が床に流れ、腐臭が充満しており、1/1d4のSANチェック。

人間は話しかけてもこちらを見ず、彼方を見て何かを喋り続ける。

死体は触れても砂にはならない。

世路の砂化イベントをすでに行っている場合、〈アイディア〉で大量の砂が人だった可能性に思い至り、0/1のSANチェック。

ここに朝霧教授か北条助手を連れてくると二人の人間は教授の助手らしいことがわかる。

 

この場所を一度出て、再び訪れると残る二人も砂となっている。1/1d4のSANチェック。

 

・Dの場所で得られる情報

〈目星〉:大量の砂の中に和綴じの本を見つける。

 

『和綴じの本』 

精神が吸い取られると砂となる。

砂となった者の精神は恐らく水晶の養分となるのだ。

この水晶は恐ろしいものだ。


 Eの場所(脱出場所)

水晶が大量にある部屋。この場所は行き止まりである。

 

・Eの場所で得られる情報

水晶に〈目星〉:水晶がすこし動いたような気がした。

全体に〈目星〉:和綴じの手記を見つける。

〈聞き耳〉:壁の中で一か所、空間が続いているような音が聞こえる場所がある。

 

『和綴じの手記』 

泰平の指示でここまできた。確かに彼の言う通り脱出路はあった。

しかし塞がれている。感づかれた。

このことを伝えることが出来ないのは無念だ。


 洞窟(B2F)

B-D間の通路で〈目星〉に成功することで壁に違和感を感じる。もしくは〈聞き耳〉に成功することで風の音が壁から聞こえる。STR22以上(合計値可。攻撃ダメージでも可)で薄い壁を破壊できる。壁を破壊すると地下への階段が見つかる。階段を降りると少量の水晶のある広い空間に出る。

Fの場所(生活の場1)

空間は洞窟の壁や水晶と全く協調性のない生活空間である。

複数の本棚、いくつかの机、そして砂がある。

 

・Fの場所で得られる情報

机:簡単な作りの机。

〈アイディア〉:ひっかき傷や墨のあとなどがある。

本棚:古そうな本が並んだ本棚。

〈図書館〉:「実験結果」と書かれた比較的新しい本を見つける。

〈目星〉:和綴じのもう半分読めないような日記を見つける。

 

『実験結果』

・この結晶はとても柔らかい。

・既知の色とは異なる光を発する。

〈化学〉or〈物理学〉

・熱に影響を受けない。

・強い酸をかけるとわずかに冷える。

・特異な電気的性質を持つ。

・奇妙なことにこの結晶は増大している。

 

『和綴じの日記』()は虫食いで読めないが<古書修復>などの技能で読むことが可能。

〈日本語〉 

 自分、泰平は藩令によりこの山を調査することになった者である。調査は自分を含め総勢百人いた。

 調査は「この地に起こる(謎の神隠し)」であった。

 しかしながら自分以外の人間はまるで邪気にあてられたようで、その多くが(気狂いか死)した。

 自分と残り数名は試練とも呼べよう恐怖を乗り越え、ここにいる。

 あぁ、自分の精神はいつまでもつのか。

 いっそのこと(気狂いに成れ)たらどこまで楽だったか。

 自分は調査の書記としてきた。そのため調査の内容は全く分からない。

 だが、異様なものであることは自分の頭でも理解できる。

 逃げだせるなら逃げ出したい。しかし絶対に逃げ出すことはできない。

 看守のような奴がいるからだ。

 もし(もの際に)用意していた、あの通路も(感づかれ塞がれ)ているだろう。


Gの場所

食料や水、調理器具らしきものが置かれた部屋。

 

火をおこす装置:ライターの大きい版のような火付け石のシステム。最近使った形跡はない。

食糧:とても瑞々しい色の野菜。肉。食べると非常に不味い。

   食べた場合、〈CON×2〉のロールを行い、失敗すると2のダメージ。

〈目星〉:新鮮でとても美味しそうに見える。

樽に溜まった水:水晶の影響か不思議な色を反射している。飲むととても不味く、1/1d3のSANチェック。

〈アイディア〉:最初に見た池の水のように見える。

〈薬学〉:害はないように見える。

〈オカルト〉:池の水よりも禍々しい色だと感じる。


Hの場所

鍵のかかった部屋。Cの場所で得られる鍵で開けられる。暗い。
〈目星〉に成功することでベッドのようなものと大量の砂を見つける。
世路の砂化イベントを行っている場合、ここで大量の人が亡くなったことがわかり、0/1のSANチェック。

 

・Hの場所で得られる情報

再び〈目星〉:もうほとんど骨の干からびた死体とメモのようなものを見つける。1/1d4のSANチェック。

 

『メモ』

泰平は出口は水晶が多量にあるところという。俺ぁそんなところに行きたかない。

ここで死ぬことを選ぶ。


イベント

 探索者が一人でもB2Fに入った時点で、彩歌が誰に気づかれることなく消える。

 それから数十分後に先ほど感じたような地響きが起こる。壁の一部ははがれ、灰色の粉塵が舞い、水晶の一部は壊れる。

 地響きのあとは必ず時間経過ロールを行うこと。

 

・イベント直後に得られる情報。 

B2Fにいる探索者 

〈アイディア〉:ここにいるのは危険なのではないかと思う。

〈地質学〉:現状、この空間はつぶれないだろうと分かる。しかし、上の階は分からない。 

〈オカルト〉:水晶が今まで以上に不吉な色になっている。 

 

B1FのEの場所以外の場所にいる探索者 

〈聞き耳〉:どこかで何かが崩れる音がした。 

〈地質学〉:この階の通路は崩れる可能性が出てきた。 

〈オカルト〉:水晶が今まで以上に不吉な色になっている。 

 

Eの場所の探索者 壁が崩れ、上への階段を見つける。 

〈聞き耳〉:後方で何か、ぐちゃりという音が聞こえた。

 

このイベント後、「水晶洞窟の怪物」が徘徊する。怪物は水晶を通して、水晶のあるすべての場所に行くことが可能。最初に発生するのはEの場所(★のある場所)である。


KP情報:水晶洞窟の怪物に関して

 「水晶洞窟の怪物」 

 流動する何か、煙に似た非実体のような、粘土に似た実体のようなものに水晶が刺さった怪物。

 色は水晶を反射し、探索者たちが知りうるどの色とも似つかない。 

 水晶洞窟の怪物を見て失うSAN値は1d4/1d10 

 また、探索者が既にSANを15以上減少させていた場合(回復値は含まない)

〈聞き耳〉:まるで生きている人間への嫉妬ような声が怪物から聞こえる。1/1d4のSANチェック。

 

 STR 22 CON 20 SIZ 30 POW -- DEX 11 APP -- INT -- EDU -- 

 HP 25  ダメージボーナス 2d6

 装甲:-2  

 攻撃 煙(30):強制的に時間経過によるPOW対抗を起こす。 ダメージなし

    電磁波(50):特殊な電気によるスタン攻撃。

               ダメージ:1d4+CON*5の強制ロール(失敗の場合、1ラウンド動けなくなる)

    殴る(75):腕のようなもので殴る。 ダメージ:1d3+db

 

 怪物は1ラウンド後に戦闘から撤退し、別の場所に出現する。

 出現場所は水晶のある場所をランダムで選ぶ。

 

 この怪物は倒してもすぐに復活する。復活は必ずEの部屋である。

 怪物を5回倒すと、時間オーバーとし、B1Fの廊下が崩れて移動が出来なくなる。

 →Eの場所以外の場合、脱出不可能となりロストとなる。

 

 怪物が同時に2体以上出現することはない。


 Eの場所(イベント後) 

 脱出するためにEの場所に着き、脱出の階段を見つけた時に、時間経過によるPOW対抗に5回以上失敗した探索者以外の探索者にPOW12との対抗ロールが発生する。

 成功は特に何も起こらないが、失敗の場合、怪物の前で倒れている彩歌の姿を見つけてしまう。

 また、時間経過によるPOW対抗に5回以上失敗した探索者も同様に彩歌の姿を見つけてしまう。

 彼女は探索者をみて「助けて」という。探索者はそれに答えなければならないと言う気持ち駆られる。 (彩歌は対象の探索者にしか見えていない)

 

 彩歌を助けに行った場合(周りの探索者、NPCの制止を振り払う等)、「水晶洞窟の怪物」との戦闘となる。

 この戦闘から撤退せず倒した、あるいは6ラウンドに突入したときに、地響きが起こり、落ちた岩により脱出用の階段の穴が塞がれる。脱出不可能となりロストとなる。


ED分岐

1、脱出したかどうか。

2、NPCを救出したかどうか。

3、水晶を持ち帰ったかどうか。


トゥルーエンド

(洞窟から脱出した。朝霧と北条を助けた。水晶を持ち帰っていない)

1d10+1d6+1d3のSAN回復。 

 探索者達は恐ろしい水晶洞窟を脱出した。しかし、元凶は消えていない。

 きっと数年後、再びあの水晶洞窟に人が訪れてしまうだろう。

 朝霧たちは調査結果をまとめ、洞窟に人が寄り付かないようにすると言っている。

 

ノーマルエンド1

(洞窟から脱出した。朝霧(または北条)を助けた。水晶を持ち帰っていない)

1d10+1d3+1d3のSAN回復

 探索者達は恐ろしい水晶洞窟を脱出した。しかし、元凶は消えていない。

 きっと数年後、再びあの水晶洞窟に人が訪れてしまうだろう。

 朝霧(または北条)は調査結果をまとめ、洞窟に人が寄り付かないようにすると言っている。

 

 ノーマルエンド2

(洞窟から脱出した。朝霧と北条を助けた。水晶を持ち帰った)

1d10+1d6のSAN回復

 探索者達は恐ろしい水晶洞窟を脱出した。しかし、元凶は消えていない。

 きっと数年後、再びあの水晶洞窟に人が訪れてしまうだろう。

 朝霧たちは調査結果をまとめ、洞窟に人が寄り付かないようにすると言っている。

 持ち帰った水晶はある夜、突然光出すと白鳥座の方面に飛んで行った。

 

ノーマルエンド3

(洞窟から脱出した。朝霧(または北条)を助けた。水晶を持ち帰った)

1d10+1d3のSAN回復

 探索者達は恐ろしい水晶洞窟を脱出した。しかし、元凶は消えていない。

 きっと数年後、再びあの水晶洞窟に人が訪れてしまうだろう。

 朝霧(または北条)は調査結果をまとめ、洞窟に人が寄り付かないようにすると言っている。

 持ち帰った水晶はある夜、突然光出すと白鳥座の方面に飛んで行った。

 

ノーマルエンド4

(洞窟から脱出した。NPCを助けていない。水晶を持ち帰っていない)

1d10+1d3のSAN回復

 探索者達は恐ろしい水晶洞窟を脱出した。しかし、元凶は消えていない。

 きっと数年後、再びあの水晶洞窟に人が訪れてしまうだろう。

 

ノーマルエンド5

(洞窟から脱出した。NPCを助けていない。水晶を持ち帰った)

1d10のSAN回復

 探索者達は恐ろしい水晶洞窟を脱出した。しかし、元凶は消えていない。

 きっと数年後、再びあの水晶洞窟に人が訪れてしまうだろう。

 持ち帰った水晶はある夜、突然光出すと白鳥座の方面に飛んで行った。

 

バッドエンド

洞窟から脱出できなかった。あるいはPOW/SANが0になり砂となった。

ロスト。


地図

グレーで表記された場所は「水晶洞窟の怪物」が出現しない場所である。


NPC情報

・彩歌(水晶洞窟の乙女)

STR -- CON -- SIZ  -- POW -- DEX --  APP -- INT -- EDU -- 

女性

 彩歌は人の形をしており、質量のある様に見せているが、実体がない。物を持つことを極端に嫌う。殴ろうとすると絶対に回避する。

 APPの概念もない。APPを聞いてくるPLが居た場合、〈目星〉を行わせ「APP概念がない」ことを伝え、1/1d4のSANチェック。

 

・世路 善太(せろ よした)

STR 12 CON 10 SIZ  14 POW 9  DEX 12  APP 9  INT 16  EDU 15

知識75 幸運45 アイディア80 SAN45  ダメージボーナス1d4

年齢46歳 男性

 

技能

〈信用〉45〈心理学〉76〈説得〉65〈図書館〉45

〈値切り〉15〈英語〉61〈生物学〉51〈地質学〉66

〈運転(自動車)〉60〈言いくるめ〉45〈目星〉45

 

 教授を放置してツアーを企画した助手。必ず死ぬ。名前の由来はセイロンティー。

 

・朝霧 英治(あさぎり えいじ)

STR 10 CON 11 SIZ  13 POW 12   DEX 13  APP 12  INT 15  EDU 17

知識85 幸運60 アイディア75 SAN40  ダメージボーナスなし

年齢52歳 男性

 

技能

〈信用〉75〈心理学〉40〈説得〉40〈図書館〉71

〈英語〉61〈物理学〉41〈地質学〉71 〈目星〉70

〈聞き耳〉70 〈応急手当〉60 〈隠れる〉40

 

Cの場所で隠れていた教授。お助けNPC。名前の由来はイングリッシュブレックファーストティー。

 

・北条 要輔(ほうじょう ようすけ)

STR 13 CON 14 SIZ  14 POW 10   DEX 11  APP 11  INT 10  EDU 14

知識60 幸運50 アイディア50 SAN35  ダメージボーナス1d4

年齢43歳 男性

 

技能

〈信用〉45〈心理学〉61〈説得〉55〈図書館〉50

〈英語〉31〈化学〉41〈地質学〉56 〈聞き耳〉50

〈目星〉50〈隠す〉65〈隠れる〉60

 

Cの場所で隠れていた助手。お助けNPC。名前の由来はほうじ茶。


シナリオ使用に関しましては必ず一度シナリオトップページをご確認ください